やっぱり、就農することにした。

29歳まで、会社員をしていた男が、30歳から栃木の実家に戻り、農業を始めることに。農業に関することを中心に、その他いろいろ好き勝手に、発言するブログ。

【本】小さい農業で稼ぐコツ 加工・直売・幸せ家族農業で30a1200万円

Amazonはじめ、ネットの本屋だとなかなか手に入らない状況のこの本。

地元の図書館で、予約してやっと手元に届いたので読んでみた。

 

いろいろ農業経営の本読んできてるけど、この方のような小規模で直販するモデルの農業というのが、一番楽しそうに、最近思う。

 

本のタイトルにもあるように、3反の土地にハウス4棟と露地栽培と加工品で、売上1200万とのこと。一般的な農業経営で、考えたら、3反ではなかなか採算が合わないところだろう。私の住む栃木県の特産品のいちごで考えても、もう少し面積がないと厳しいのではと思う。

 

昨今のこれからの農業は大規模化してというのは、多くの農家にとって、メリットがないように感じる。大規模化するということは、ある一定の規模になったら、新たに農業機器を導入して、結果的に減価償却ばかり増え、なかなか手元に残るお金が増えない。

 

著者の西田さんが所有している農業機械は、手押しの耕うん機(中古)のみ。その他に冷蔵設備などで合計140万くらいは初期投資しているとのことだが、土地利用型農業で機械を導入すると一気に数百万から一千万くらいはいってしまうのに比べると、ほとんどただと言ってもいいような額だ。

 

現在農業やってる方は、一度、頭の中のキャンバスを白紙にしてこの本読んでみると参考にできる点が盛り沢山だと思う。

 

新規で農業を始めたい人は、著者の西田さんのように、小規模(初期投資少なめ)でできる方法をまず、検討するのがよいだろう。

 

あまり振興事務所の人や農業関係者の意見を聞きすぎる必要はないと思う。

自分の頭で、一から考えて採算が合う経営方法を組み立てていくのがベストだし、それが農業経営の楽しさの一つだと思う。

売上がいくら大きくても、手元に残る額が少ないのでは、不本意だろう。

 

農業経験少なめの自分にとっては、めちゃくちゃ参考になるし勇気のもらえる

一冊だった。随時増刷しているようなので、Amazonで注文を入れておけば、

時期に届くのではないかな。

 

反収で、一番高いのは育苗した苗の販売とあり、広い視点で農業経営考えてないと気づかないそういうところに気づきにくいよなと感じる。

とても経営の本としても、とてもおすすめだと思う。

 

小さい農業で稼ぐコツ 加工・直売・幸せ家族農業で30a1200万円

小さい農業で稼ぐコツ 加工・直売・幸せ家族農業で30a1200万円

 

 

【本】幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

ベストセラー『嫌われる勇気』の続編。

前作も、毒のある本だったが、今回もまた、期待を裏切らず毒のある本だった。

Amazonのレビューにもあるが、青年のキャラが嫌というのがあったが、

時折、哲人に対しヒステリックな反応をする青年には確かに嫌な印象が私もある。

 

それはさておき、前作でも痛いところ付くなぁという内容であったが、今回も

そういう箇所が多々あった。それもあり、アドラー心理学は厳しいというレビューが

多いものと思われる。

 

このシリーズの本を読むと、自分の嫌な部分にも、目を背けずに直視することが、

よりよく生きるための一歩なのだなと痛感する。

 

それにしても、自分が見たいものを過去として作っているだけで過去なんてないという

件は衝撃的である。そこから、”これから”どうするかという点にだけ焦点を当て、行動をしていくというのは、一般庶民にはなかなか厳しい提案だ。

 

20代前半くらいで読めると、かなり世界観変わるのではないだろうか。

自分の子どもにも時期が来たら読ませたい一冊。

 

幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

 

 

【本】すごい畑のすごい土 無農薬・無肥料・自然栽培の生態学

自然栽培というと木村氏の名前が出てくるが、この著者はその木村さんを訪ね、木村さんの圃場を観察した上で、それをまとめた一冊となっている。

 

一番、自然栽培関連の本の中で、ロジカルというか理論的で頭の中に

受け入れやすい印象。

 

自然栽培と慣行栽培の違いを、生態学を絡めた説明 がされており、それがまた、

非常に分かりやすい。

 

自然栽培ってちょっと疑わしいよねという農業従事者が読んでも、なるほどね、と

思える一冊ではないだろうか。

 

 

できる男は少食である系の話は結局・・・

気分転換に本屋に行き、トレンドを探るべくビジネス書のコーナーへ足を運んだ。

 
飛び込んできたのは、「できる男は少食・・・」といった本。
最近の流行りで、できる人(男女問わず)は、一日中三食ではなく、二食だったり一食だったりと少食であると。
 
その本にあるように、タモリさんも北野武さんもそうだとか言われると、あ、そうなのかと思いやすい。できる人になりたいから、食事制限をやってみようと。
 
最近のどうもこの食事を少なくするとか、糖質を制限するなどの、一般的に常識と
思われている1日3食の習慣に制限をかけることがよい、できる人は、もうやってますよという感じの本が売れている傾向にある気がする。
 
少し前のニュースでは、糖質制限を取り入れた食事で劇的に痩せたジャーナリストがなくなったというニュースが取り上げられ(原因が糖質制限かどうかは謎)、メディアも注目しており、世間の関心も高いように思う。
 
ここで、どの食事制限がよいかという甲乙をつける話をしたいわけではない。
「できる人が食事を制限をしている」というのは、思うに「食事を制限をできるほど
自制心があり、自己管理ができているから、素晴らしいパフォーマンスを発揮している」ということなのではないか。
 
人の欲はなかなか抑えがたいものなのは、みなさんご承知の通りである。
特に食欲、性欲、睡眠欲と。
 
これらの欲求を、自制することができるというのは、並々ならぬ能力だと思う。
しかも、それを昨日今日とやりましたという話ではなく、継続して習慣にしているという点で、かなり自己管理ができている。
 
自己管理がしっかり出来ている人はやはり、発揮するパフォーマンスも並の人より
抜きん出ていると。そういうことなのでは。
だから、食事制限をちょっとやそっと齧っただけでは、できる人には近づくことは難しそうだ。
 
もっと言うと、できる人は◯◯系の本は、概してこの自己管理ができているからパフォーマンスがよいというところに、帰結しそうな気がする。
 
世の中は、ほんと、減らしたり、制限したりと引き算ブームだなぁ。

 

できる男は超少食―空腹こそ活力の源 !

できる男は超少食―空腹こそ活力の源 !

 

 

 
 
 
 

田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」

岡山県勝山町にあるタルマーリーというパン屋さんのパン屋さんを通して見えた世の中のことを独自の視点で書かれた本。

 
決して田舎でパン屋になる方法が書かれたhow to本ではない。
 
著者とのお父上は大学の先生らしく、著者も文章からアカデミックな風合いを醸し出している。学生時代は、少し脇道にそれて、ぶらぶらしていたが、父と1年過ごしたハンガリーでの生活を得て一念発起し、20代中頃で千葉にある大学の農学部に入学、その後食品卸業者に新卒で入社するも違和感を感じ、パン屋になることを決意。同期入社だった奥さんと夢を語り合う中で、田舎での生活をというのが目標となり、実際にそれに向けていろいろ動き出す。
 
このパン屋さんの特徴は、なんといっても、天然酵母
通常のパン屋さんは純粋培養されたイースト菌と種金として使用する。
その方が、安定的にパンを生産できるから。
 
しかし、著者は、不安定な天然酵母をつかい味のあるパンをつくる。
もともとは、千葉県で開業したが、東北の大震災を機に、岡山に移転。
水、自然栽培の野菜、地場の小麦など、素材にこだわりまくったパンをつくっている。
あー、一度行ってみたい。
 
ちなみに、店名のタルマリーというのは、ご主人と奥さんの名前をくっつけただけとのこと。
イタル+マリで、タルマーリー。
 
天然酵母と純粋培養のイースト菌などから通してみる世の中の道理。
マルクスなんて、ちょっと小難しそうな単語も出てくるが、それが本のスパイスにも
なっておりグッド。
 
個性的になろうと思っても、個性的にはなれない。
突き詰めていくことで個性が際立つと。
なるほどね。
 
著者は、本当にこだわってパンをつくっているんだなというのが伝わってくる。
読み物としても、非常に面白い。
 

 

田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」

田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」

 

 

talmary.com

greenz.jp